fusion初心者です.
スキャンした足のデータを元に,fusionで短下肢装具を作成したいと考えています.大まかな形状の作成方法で大丈夫です.(短下肢装具の形状はこのようなものです.)
以前も投稿させていただき,その際に形状は完成しましたが,投稿前に自分で行った過程が複雑化しており,再現するのが難しいものとなってしまいました.そのため,できるだけ単純な作成方法を知りたいです.
前回作成したものが,"短下肢装具 (1) v1 Bunga v2"の方のデータであり,今回このデータと同じように,"短下肢装具new v3.f3d"のデータも同じような形状で作成したいと考えています.
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回答者: adachitech7. 解決策の投稿を見る。
@hi210096 さん、
フォームの「面」コマンドを使ってメッシュデータの表面にスナップしながら面を連続的に貼っていくというやり方があります。
結構手間がかかる方法ではあるのですがやっていることは非常に単純です。メッシュデータを減ポリしてからOBJクワッドにしてFusionに再取り込み、T-スプラインサーフェス化してからソリッドという方法もあるのですが少し複雑になると修正の手間が膨大になりあまり現実的ではありません。3Dスキャンデータのリバースやメッシュデータに沿ったボディの作成は今までさんざん試しましたが結局この方法がベストじゃないかなと思っています。この分野、高価な専用ソフトを使う以外は簡単な方法はない感じですね。ただ今回ご紹介したのは確実にできる方法ではあります。手を動かし続ける根性があるかどうかですね。
私も少し考えてみました。
凄く楽をする方法&スキャンモデルそのままを使った方がフィット感が良いかと思い、元のモデルをそのまま使う方法を考えました。
スキャンデータのままだとFusion360内で色々やるには流石に面数が多すぎて厳しいです。
なるべく少ない面数で元データの曲面を維持させるにはクワッド面にしてフォーム環境で行うのがベターかなと思います。ということで別ソフトで申し訳ないのですが、Blenderを使っていきます。
まず、元のモデルをBlenderで読み込んで、モディファイアでリメッシュを追加します。
モディファイアのパラメータをボクセル(四角面作成)として、サイズを適当に選びます。
サイズが小さいほど精巧にできますが、その分Fusion360での負担が大きくなるので、妥協して0.5mとしました。
ちょっと値が意味わからないのですが、単位変換がちょっとおかしいですね。とりあえず0.5mで(^_^;)
これをOBJ形式でエクスポートしてFusion360側でインポートします。
ここからフォーム環境に入り、薄肉化をここで済ませてしまいます。
まずはフォームへ変換です。ユーティリティ→変換、クワッドメッシュからTスプラインへ
次にここで薄肉化してしまいます。本来はソリッドにしてからやりたいのですが、面が多すぎて厳しいので、フォーム環境で薄肉化します。 厚みコマンドで0.5mmの厚みを付けます。 オプションに色々ありますが良くわからないので今回はそのまま。
終わったらフォームを終了します。 マシン環境によってかなり時間はかかると思いますが、待ちましょう。
私の環境では2分かかるかな?という印象。 ここで待てないくらい時間がかかるなら、Blenderでのボクセルサイズをもう少し上げたほうが良いと思います。
無事に変換が終わるとこんな感じで薄肉化されたボディが出来上がります。
あとは好きな形に抜けばOK。
例えば、スケッチを書いて公差で押し出しなど。
こんな感じで出来上がりました。
あとは好きに色々と編集可能だと思います。
スキャンデータそのままを使うのでフィット感は間違いないと思いますが、元から面数が多いので元のモデルにあまり凝った変形は期待できません。フィット感がイマイチから少しここをこうしたいみたいな臨機応変な変更をするのは逆に難しいかも知れませんね。
@hi210096 さん、
参考のために過去に3Dスキャンデータからネイルチップのモデルを起こした時の事例をご紹介します。
ファセット数も少なくそのままソリッド変換して何とかしようと試みましたが結局うまくいきませんでした。面の複雑さに起因する微調整が難しいことと欠落部等の修正に手間がかかってしまうというのが実情でした。
3D-CADで設計データとして扱うにはなるべく面数を減らしシステムの負荷を低減して後工程で破綻することのないように前処理しておくのが必要だと思いました。
ネイルチップの事例でやっていることも結局は面を貼り付けて実データとの近似を探っていることに違いはありません。3Dスキャンデータ自体が精密さという意味ではある種の近似データということと、スキャン対象が人体なのでおそらく微調整が必要になってくると思います。参考になれば幸いです。
@hi210096 さん、
面コマンドで一つずつ面を貼っていく以外では円柱等の似た形状からプルコマンドを使ってメッシュデータに頂点を沿わせていくという方法があります。大まかな面を作るにはこちらの方が速いかもしれませんね。面コマンドと併用すると効率よくモデリング可能だと思います。
データを添付しますのでまた後で確認していただいたらいいのですが、これぐらいのフィット感のモデルを作るのにフォームだと64枚の面で構成可能です。おそらくですがさらに細かく微調整するにしても200~300ぐらいの面で何とかなるんじゃないでしょうか。(やっていないので勘ですが)フォームデータは後からでも編集可能ですのでこれぐらいの面の数だと設計変更も十分可能なんじゃないかと思います。
@hi210096 さん、
自分自身の練習も兼ねて作ってみました。
プルコマンドと編集コマンドを使ってこのような感じに靴下のような形にしています。どこにも三角面がなく全部四角の面で構成しています。
フォームを終了してB-rep面に変換した状態です。フォームの状態で四角面だけだとこのように一体の面に変換されます。(三角面は三枚の四角面に細かく分割されて変換されます。)
全体が1枚の面になっていますので厚みも問題なく付けられると思います。このあたり装着した時の剛性感によって調整可能である方がいいのではと想像します。
自由曲面ではあるものの素直なソリッドボディになっていますので後工程の詳細部分の設計も問題なく行えるんじゃないかと思います。
作ったデータも添付しておきます。フォームの操作で分からないところがあればまたご質問ください。
adachitech7さん,様々な方法やネイルの事例の紹介までして頂き,ありがとうございます.
一度自分の方でもこの方法を確認し,製作してみようと思います.
また,不明点が生じた場合には,また質問させていただくこともあると思いますが,その際は何卒よろしくお願いいたします.
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