下記の絵を参照にR2のボールエンドミルをZ方向に切り込み0.1㎜中心で走らせて加工したいのですが、どのようにすればいいのか教えていただけないでしょうか。 複合軸は使わず三軸加工でお願いします。
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回答者: adachitech7. 解決策の投稿を見る。
@Anonymous さん、こんにちは。
基本的にはボディ表面を0.1mmオフセットしたスケッチを描いてトレースでパスを作ればいいと思いますが、何もしなければ円筒面を上に上がるにつれて溝幅が大きくなってしまいます。なのでオフセットした円弧をR58.1ではなくR57.183にすることで辻褄が合うようにしてみました。厳密に言うと多少寸法の誤差は出るのですが3軸でやる場合はこのような形にすればどうでしょうか。(当方は本職の人間ではありませんのでこれが正解かどうかは分からないところがありますが)
追記:
ボールエンドミルの径を間違えていました。添付のデータはΦ2、R1のボールエンドミルで作っています。適宜変更よろしくお願いします。
@Anonymous さん こんには。
若干図面通りのモデルではないのですが、投影で作ったこんな感じのパスでどうでしょうか?
トレースでサックと出来ると思ってたんですが 削り込みが発生しました。
ペンシル(私の設定かな?)いまいち残念な動きしかできませんでした。
ファイル添付してますので ご確認下さい。
少し時間空けて考えてみまたら、先の投稿しました投影でのパスは切下げる動きにになっていした・・・申し訳ありません。切り上げの条件にすると 2段階になる動きになるので すいませんこの解答は無しにして下さい^^:
変わりの方法ですが 走査線1発で切り上げ方法で行けますので こちらを参考にしてみてください。
そんなに気にしなければ切削ピッチ1ミリで行けのるんでのですが Y軸0.005ズレてるのでその分修正してこの値にしています。
ここからは余談になるのですが、
@adachitech7 さん提示されました方法が自分も出来れば、最高なんですが実力不足です。今後の参考に計算をどのようにされたのか教えて頂けないでしょうか?
@adachitech7 さん ご返信ありがとうございます。
やっぱり 簡単に作れるとは思っていませんでしたが。
これは…ちょと真似出来る奴では無いですね〜
それなりの実力ある人が側で じっくり教えてもらわないとダメですね(笑)
どうもお時間割いて頂きありがとうございました。
@Anonymous さん、
単純化のために水平面とそれに繋がる45度の面を考えてみると、トレースでΦ4mmのボールエンドミルが動くと法線方向に0.586mmの余分なかじりが発生します。なのでボールエンドミル先端ではなくボール面と斜面(スケッチ線)が接するように補正をする必要があるのだと思います。ひょっとしたらFusion360のどこかにそのような機能があるのかもしれませんが。。。。
@Anonymous さん こんにちは。
解決されておりますが、@simasizo さんのデータをお借りして、"投影" で
2個の方法を考えました。
〇A案
"投影" の場合、選択する曲線は曲面上に描かれている必要が無く、ツールパス自体が
3Dモデルに対して軸方向に投影された状態で作成されます。
その為空中に浮いた状態ですが、中心線となるスケッチの直線を描き、"投影" の曲線
として指定しました。
今回の形状の場合ですが、1本の直線の為、"切上げ加工" "切下げ加工" の切り替えで
向きも自由に設定が可能でした。
〇B案
基本的にはA案と同じです。 荒加工や中仕上を行う場合、仕上げ代に数値を設定して
ツールパスを計算させていると思いますが、実は仕上げ代の数値はプラスだけでは無く
マイナスの値を設定する事も可能です。
これを利用すると、溝の無い状態のダミー面(緑)を用意し "投影" の形状タブの
モデル面にダミー面を追加。(要は、ツールパス計算の際、溝の無い状態を作ります)
仕上げ代に彫り込みたい深さを指定してやれば、同様のツールパスが出来上がります。
言葉では伝わりにくい為、データを添付しておきます。
仕上げ代マイナスのツールパスは、他のCAMですが業務時に散々作っているので
本来なら制限があるべきと思っているのですが、Fusion360の場合は何の警告も無しで
ツールパスが出来上がってしまうので、ちょっと危険な香りがします・・・。
(R2の工具で-0.1の仕上げ代は問題ありません)
時間が出来たらこの辺りを説明できれば、と思っています。(最近忙しい)
@kandennti さん、こんにちは。
「投影」はほとんど使ったことがなくどのようなパスが生成されるか良く知りませんでした。こういう機能があればいいなと思ったものがやはりあったということですね。情報提供ありがとうございます。マイナス数値の仕上げ代の件を含めて非常に良い勉強になりました。
@kandennti さん こんにちは。
>選択する曲線は曲面上に描かれている必要が無く、ツールパス自体が3Dモデルに対して軸方向に投影された状態で作成されます。空中に浮いた状態ですが、中心線となるスケッチの直線を描き、"投影" の曲線として指定しました。
まさか空中の線一本とは固定観念吹き飛ばされました!
有力な情報ありがとうございます。
え~ちょっと長いです。
まず、"仕上げ代" についてのご説明を。
予めお伝えしますが、CAMソフトのユーザーであって開発者では無いので
詳細については正しい説明になっていない可能性もあります。(<- 責任回避の為の保険)
3Dの機能で仕上げ代1.0mmとしてツールパスを作成する場合、加工したものを
見ると、形状側に1.0mm付けてツールパスを計算しているように感じます。
黄色が形状で、緑が工具です。 実はCAMソフトはその逆で、
形状はそのままで、工具側に1.0mm付けた状態でツールパスを計算しています。
全てのCAMソフトがそのようにしているかどうかは分かりませんが、殆どすべての
CAMソフトはそのようにして計算しているハズです。
全ての面をオフセットするより、工具だけをオフセットした方がはるかに早いです。
これは人間もコンピュータも同じです。
(そもそも複雑な曲面のオフセットは、成功するとは限らないです。)
これについては、以前使用していた "Machining STRATEGIST" と言うCAMソフトの
ドキュメントに記載されており(Web上で探しましたが見つかりませんでした)、
他にこの様な内容の記述を見たことはありませんが、ほぼ間違いないと思っています。
続いて "仕上げ代のマイナス値" についてです。
上記の考え方が正しいとすれば、仕上げ代のマイナスの場合は工具が小さくなることを
意味します。
例えばボールエンドミルR5で仕上げ代-1.0mmの場合は、左図の様になり何も問題はありません。
しかしフラットエンドミル(右図)の場合は、オフセットした際の赤印部分に余計な線が
残り、このはみ出した部分が不都合な計算をし、結果的に形状に対し食い込むツールパスを
作ります。
(上記のMachining STRATEGISTドキュメントは、この説明の為に仕上げ代の説明が
されていました。)
以上の事から、仕上げ代のマイナスで問題とならない工具は、ボールエンドミル・
ブルノーズエンドミル等、工具の先端部分がR形状となっているもののみで、
マイナスの値はRサイズ未満である事が条件となります。
実際に加工すれば良いのですが手間がかかる為、シミュレーションで確認してみます。
緑が水平面で、白が垂直面、黄色はその他の角度の面です。
これをボールエンドミル・フラットエンドミルで仕上げ代-0.5mmでツールパスを作成し
シミュレーションを行いました。
左はボールエンドミルですが、"仕上げ代 -0.500" としている為、全体が緑色(食い込み無し)
となります。 一方フラットエンドミルの場合は、水平・垂直面以外が赤色(食い込み有り)
の表示となります。
シミュレーションの表示が悪いのではなく、ツールパス自体が食い込む状態になっています。
仕上げ代のマイナスでツールパスを計算させた際、食い込みの出るものが出来上がるのは
工具側に仕上げ代を反映させている宿命で、バグでは無いと思います。
しかし厳しい表現ですが、食い込みが発生するツールパスを警告無しで作ってしまうのは
3DCAMソフトとしては致命的な欠陥です。
(PowerMillでは警告されますし、他のCAMソフトでは計算自体が出来ないようになっている
ものもあります)
出来るだけ早く対処されるべき内容かと強く感じます。
"仕上げ代マイナス" で利用されること自体がレアなケースではありますが、
金型の放電加工用の電極は、この方法で加工されている企業が多いですし、
金型自体もコーティング部分のみ、3DCADデータよりマイナスで仕上げている企業も
あるはずです。
恐らく開発者の方が想定されている以上に "仕上げ代マイナス" での利用はされている
ような気がしています。
@kandennti さん
大変勉強になる解説ありがとうございます。
フォーラムでの皆さんの解答や質問は、どこよりも勉強になると改めて思いました。
>仕上げ代のマイナスで問題とならない工具は、ボールエンドミル・
ブルノーズエンドミル等、工具の先端部分がR形状となっているもののみで、
マイナスの値はRサイズ未満である事が条件となります。
知らずに仕上げ代マイナス使っておりました^^;理屈分かったんで使いこなせそうです。
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