ドリルサイクルのチップ切断について
tmuh.s07111206さん こんにちは
普段、簡単な穴あけしか行わないので知識があまりありませんが、
設定を変えつつＧコードとにらめっこした感想です。
予めお伝えしておくと、ポストコンフィグの影響がありそうな気もします。
穴の深さ35mmを左側の設定でツールパスを計算させ、「FANUC」で
ポスト処理したものの先頭付近のプログラムが右側の画像です。
（Z0が穴の入り口の高さです）
基本的に深穴固定サイクルの動きに近いはずです。
この辺りは直感的にわかりそうです。
・ペック深さ：一回の切込み量
・チップ切断長さ：一回の切込み後、上に上がる量
・ペック深さ短縮
上記のＧコードの
N70 G01 Z-2.5 F1000.
は1回目の切込みの為「ペック深さ」となります。
2回目の切込みは
N80 G01 Z-4.7 F1000.
です。計算すると
4.7 - 2.5 = 2.2
となります。これは
2.5(ペック深さ) - 0.3(ペック深さ短縮) = 2.2
と言う事のようです。
3回目の切込みは
N90 G01 Z-6.6 F1000.
です。
6.6 - 4.7 = 1.9
です。つまり
ペック深さ - {ペック深さ短縮 * (切込み回数 - 1)} = 切込み量
となるようです。
・最小ペック深さ
「ペック深さ短縮」の説明のままでは、何れ切込み量が０となってしまいますが
この設定が最小切込み量となるようです。
N100 G01 Z-8.2 F1000. N105 G00 Z5. N110 Z-6.2 N115 G01 Z-9.5 F1000.
9.5 - 8.2 = 1.3
の為、次の切込みは
1.3 - 0.8 = 0.5
となるはずですが、実際は
N115 G01 Z-9.5 F1000. N120 G00 Z-9.3 N125 G01 Z-10.8 F1000.
10.8 - 9.5 = 1.3
となり、「最小ペック深さ」の設定の影響が出ているようです。
・累積ペック深さ
通常の一回の切込みでは、「チップ切断長さ」分の回避しかしませんが、
「累積ペック深さ」を超えた深さとなった際に、Ｒ点まで一度
回避し、再度穴あけ加工を続けるようです。
N90 G01 Z-6.6 F1000. ←ここではＲ点復帰していない N95 G00 Z-6.4 N100 G01 Z-8.2 F1000. ←この後Ｒ点復帰 N105 G00 Z5. N110 Z-6.2 N115 G01 Z-9.5 F1000.
と考えると、
累積ペック深さ + ペック深さ
を超えた場合Ｒ点復帰するのではないかな？と感じています。
・停留時間
ここを「0」と設定しまうと「FANUC」の場合では、固定サイクル(G73)で
ポスト処理されました。
「ペック深さ短縮」「最小ペック深さ」「累積ペック深さ」の設定は
無視されました。
実際に使われる際は、ポスト処理後のＧコードをチラッと確認することをおススメします。
ポストコンフィグの依存度が高く、シミュレーションの動きと異なるＧコードが出来ている
可能性が有りますので。
・・・R点まで復帰しないで、細かく逃げながら切り込む事を「ペック」と呼ぶのかな？
