今年の Autodesk University (AU) も終わり、来年は 9 月 15 日(火)から 17 日(木)に米国・ラスベガスで開催されることに決定したようです。AU 2025 では日本から多くの方が参加されましたので、来年はさらに多くの方が渡航するのではと予想しています。この夢の舞台で発表したいと思われている方も多くおられるのではないでしょうか。
私が最初に AU で講演したのは 2019 年で、2 回目は 2024 年です。本記事では、この 2 回目の講演において、私がこだわっていたことについて説明させて頂きます。
AU 2024 の講演タイトル
昨年の発表は、大和ハウス工業の宮内さんとの共同講演でした。英語に自信のある方であれば最初から単独講演も良いと思いますが、最初は気の合う仲間と共同講演をやるのが良いと思います。
講演タイトルは
ISO 19650 Information Management Process in Practice: Construction Process Innovation
日本語訳: ISO 19650 情報マネジメントプロセスの実践: 建設プロセスの改革
です。
英語での講演の説明は下記です。
This seminar will explain how design and construction information can be collected in a common data environment (CDE) and used effectively for digital information uses (DI Uses). It creates information through a model-driven approach, collaborative production using Autodesk Construction Cloud, and information management processes based on ISO 19650. The value and quality of the information is increased when everyone on the project team shares data through the entire process, facilitating decision making by the appointing party and gaining their trust. Shared data is the golden thread and the core of information management. Finally, we'll describe our case study and vision of a data-driven digital Daiwa House, which puts the CDE into practice and proceeds on the basis of the information gained from it.
スピーカーに応募する際に講演タイトルと説明を用意し、オートデスクに提出します。講演が採用されると、基本的にこの内容で講演を行わなければなりません。
AU での講演に際し、私がこだわっていたことは以下の 3 点です。
1. 受講者が興味を持っている内容であること
AU において ISO 19650 関連の講演は、他にもいくつかありますが、それほど多くはありません。つまり、現状のキー トレンド テーマではなさそうだということです。そこで、共通データ環境 (CDE, Common Data Environment) としての Autodesk Construction Cloud (ACC) について説明を加えることにしました。
2. 受講者が学べる内容であること
AU は無料のセミナーではありません。参加者はお金と時間を使い、役に立つ情報を得るために世界中から来ています。そのため、実践的に役立つ内容を取り上げる必要があります。今回は BIM use (使い方) を拡張した DI (Digital Information) use についての説明が適切だと思いました。
3. 受講者が受講して楽しかったと思っていただけること
英語が流暢ではありませんが、受講して楽しいと思っていただけるような構成を考えました。少しでも流暢に英語が話せるようにたくさん練習するとともに、少しでも笑いを誘えるような工夫をすることが必要です。
講演もコミュニケーションのひとつです。講演する側も、受講する側も楽しいと感じることが一番重要です。
AU 2024 の講演風景
過去の講演で起こったエピソードを少し話します。
2019 年の講演の時は、動画がうまく流れないというアクシデントがありました。そこで、それを逆手にとって軽い寸劇をしたら、ドッと笑いが起きました。これで調子に乗ることができ、最後にラーメンと寿司の画像で再度笑いを取りました。
この講演は地震や台風などの自然災害が多い日本における、仮設住宅の自動配置システムについての話だったので、最初の重い話があったことも自然な笑いにつながったのでしょう。この講演の後にわざわざ私を訪ねて来てくれて、面白かったと言ってくれた方もおられました。
2024 年の講演の時は、ISO 19650 の情報マネジメントや CDE としての ACC の話でした。最後にビールの動画を流して、BIM と開催地であった米国・サンディエゴに乾杯とやったら、予想通り笑いが取れました。残念だったのは私が乾杯で締めたので、受講者が質問もせずにみんな帰ってしまったことです。
この講演の後に 2 名の受講者の方が、展示会場と最終日に開催されたパーティーの会場でいきなり声をかけてくれて、「お前の発表、俺は好きだぜ」みたいなことを言ってくれました。英語が下手でも熱意は通じるものですね。
講演で笑いを取るのが目的ではありませんが、楽しい雰囲気を作ることは重要です。上手に英語を話そうとか、失敗したらどうしようとか思わず、受講者の懐に飛び込んで、ありったけの熱意で伝えたいことを伝えることが重要なのではないでしょうか。
AU 2026 にも日本から多くの方が参加され、講演も多くの方がされるのだと思います。ぜひこれを楽しんでください。
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