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AutoCAD 2026 での自動ローダーの変更

長期にわたる Autodesk App Store 運営の知見を反映するかたちで、Windows 版 AutoCAD 2026 でパッケージ バンドルを利用した自動ローダーに重要な変更が加えられています。アドイン アプリ運用時のセキュリティを向上させるのが目的です。

 

従来のパッケージの検出では次の か所のフォルダを利用することが出来ました。

 

  • 一般的なインストール フォルダ
    • Windows: %PROGRAMFILES%¥Autodesk¥ApplicationPlugins
    • Mac OS: /Applications/Autodesk/ApplicationAddins
  • すべてのユーザ プロファイル フォルダ
    • Windows: %PROGRAMDATA%¥Autodesk¥ApplicationPlugins
    • Mac OS: 該当なし
  • ユーザ プロファイル フォルダ
    • Windows: %APPDATA%¥Autodesk¥ApplicationPlugins
    • Mac OS: ~/Library/Application Support/Autodesk/ApplicationAddins

Windows 版 AutoCAD 2026 では、%ProgramData%\Autodesk\ApplicationPlugins(通常はC:\ProgramData\Autodesk\ApplicationPlugins)フォルダに配置したパッケージ バンドルからのアドイン アプリの自動ロードを抑止します。

 

このため、従来、%ProgramData%\Autodesk\ApplicationPlugins フォルダを利用していたアドイン アプリは、%PROGRAMFILES%¥Autodesk¥ApplicationPlugins フォルダ、または、%APPDATA%¥Autodesk¥ApplicationPlugins フォルダにパッケージ バンドルの配置を変更する必要があります。

 

%ProgramData%\Autodesk\ApplicationPlugins フォルダを利用する利点は、Windows 上のすべてのユーザー環境下で、AutoCAD にアドインを識別・ロードさせることが出来る点にありましたが、逆にすべてのユーザが書き込み可能な権限を持つことになり、潜在的なセキュリティの脆弱性を生む可能性があります。

 

一方、%PROGRAMFILES%¥Autodesk¥ApplicationPlugins フォルダ、または、%APPDATA%¥Autodesk¥ApplicationPlugins フォルダへの書き込みには管理者権限を必要とするため、この点で安全なインストールを保証することが出来ます。

 

%ProgramData%\Autodesk\ApplicationPlugins フォルダを利用する必要がある場合には、システム レジストリの  \HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Autodesk\AutoCAD\R25.1\ACAD-9101\Applications\AcadAutoLoader DWORD 1 を持つ LoadFromProgramData キーを追加することで、従来の動作を復元することも出来ます。ただし、前述のセキュリティ上の観点から非推奨となります。

 

regedit.jpg
一度、LoadFromProgramData キーを作成して AutoCAD がパッケージを識別すると、キーの値を 0 にしたり、キー自体を削除しても、パッケージを検出するようになりますのでご注意ください。
 
特に、デジタル署名されていないアドイン ファイルに対して、初回ロード時に [常にロードする] を選択してしまうと、無条件にパッケージ バンドル内のアドイン アプリをロードするようになってしまいます。
 
allow_loading.jpg
 
初期状態の動作に戻すには、AutoCAD 2026 の再インストールが必要になります。